2019年に刊行した『フランケンシュタインの世紀』、その後の反響をお伝えいたします。
今回、文学の専門家のみならず、本庶佑氏、日本科学史学会会員（の一部二十余名）ならびにシェリー・バイロン・サークルをテーマにした舞台Bloody Poetry関係の方々に献本いたしましたところ、科学史学会会員の六名の方々からお返事を頂戴しました。NHKの科学ドキュメンタリー『フランケンシュタインの誘惑』のコメンテイター池内了氏もそのお一人です。
ご専門分野は、さまざまですが、どなたも『フランケンシュタイン』には、科学技術と社会や文化の関係から関心を持っていらっしゃること、また、すでに作品を授業で取り上げていらっしゃる経験を語ってくださる方もいらっしゃり、予想外の反響から、とても刺激をいただきました。専門分野を越えたアプローチが、テクスト理解に新たな眺望を拓いてくれることを実感すると同時に、領域横断的アプローチという今後のシンポジウムの新たな可能性の示唆をいただいた次第です。
今回の献本では、科学関連では会員の宇木権一氏、演劇関連では会員の岡隼人氏に献本先の推薦をしていただきました。ここに記し、感謝申し上げます。
（阿部 美春 あべ みはる）